西門(さいもん)

現在の建物は寛永8年(1631)再建のもの。もとの創建時期は分かっていませんが、史書「帝王編年記」など鎌倉時代の文献に見えるので、おそらく浄土教が流行した平安時代末期にはできていたと推測されています。
ここから見る西山の日没は素晴らしく、極楽浄土に往生する入り口の門、浄土を観想する日想観(にっそうかん)の聖所であったと考えられています。
平成6年(1994)に桧皮屋根の葺き替えと、彩色の全面復元がなされました。

華麗な桃山様式の美が凝縮
西門で目を引くのは、その華やかさ。丹塗りの柱には極彩色の文様が描かれ、金箔飾り、彫刻が華やかな桃山時代の様式美を今に伝えています。また、正面は向拝をつけて一見拝殿風に作り、背面は唐破風を付けるという建築自体がとても珍しいものといわれています。
背面の両側には持国天、増長天を安置しています。

西門と三重塔

持国天(左)と増長天(右)

リアルな虎の彫刻
伝承多い虎の彫刻
西門の下の広場の南側にある石灯籠には、江戸時代後期の画家・岸駒(がんく)が描いた虎の図が刻まれています。
その出来があまりに見事なため、どこから見てもこちらを睨む「八方睨みの虎」、夜な夜な石を抜け出しては、音羽の瀧の水を飲む「水飲みの虎」といい伝えられてきました。