Vol.1 意味を知ればより深まる 清水寺「大涅槃図」拝観のツボ

そもそも涅槃って何? 知っているようでトリビアな、お釈迦さまの一生


清水寺に残る「大涅槃図」。次のページで詳しく説明しています。

2月15日の涅槃会(ねはんえ)は、4月8日の降誕会(ごうだんえ)、12月8日の成道会(じょうどうえ)と並び、お釈迦さまを尊ぶ大切な仏教行事です。今回のよだん堂では、涅槃会と当山に残る「大涅槃図」についてご紹介しましょう。

 

まずは、お釈迦さまについておさらいを。お釈迦さまは、紀元前5世紀ごろ、大国コーサラ国に属する釈迦族の王族の子として、北インド(現ネパール領)のルンビニーに誕生。16歳で結婚、一子を授かり、生まれてからずっと何不自由ない生活を送っていました。しかし、居城・カピラ城の門の外で老人や病人、死者に出会ったことから、この世の四つの苦しみ「生老病死」を知り、また、欲を捨て修行に生きる出家者のおだやかな姿に心を動かされ、地位も財産もすべて放棄し、29歳の時に出家されたのでした。

そして、あらゆる苦行を勤められ、35歳の時、ブッダガヤの菩提樹の下で、ついに成道(悟り)を開かれました。
サンスクリット語で覚者(悟った者)という意味の仏陀(ブッダ)となられたお釈迦さまは、サールナートという地で修行仲間に初めて説法をされ、以来80歳までの45年にわたって大衆布教、教化活動をされました。その活動範囲は広大なものであったと言われています。

お釈迦さまが人生の最後を迎えられたのは、クシナーラの沙羅双樹の木の下。信者たちに囲まれて、静かに旅立たれていかれました。その後、信者の手によって遺骸は火葬され、遺骨は各地の塔(サンスクリット語でストゥーパ、舎利塔、仏塔)に分けて祀られました。

 

「涅槃」とはサンスクリット語でニルヴァーナと言い、すべての煩悩の火が吹き消された状態、すなわち安らぎ、悟りの境地を指しています。また、生命の火が吹き消されたということでもあることから、入滅、死去を意味し、お釈迦さまが亡くなられたことを「涅槃に入る」と表現します。その様子は「涅槃経」という経典に記されており、それに基づき描かれたのが「涅槃図」なのです。

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