Vol.1 意味を知ればより深まる 清水寺「大涅槃図」拝観のツボ

記録に残る「大涅槃図」制作エピソード


「大涅槃図」は、経堂にて公開しています。

清水寺の「大涅槃図」は、江戸時代の画家・山口雪渓により描かれました。雪渓の名は、雪舟や牧渓といった室町期の名絵師の水墨画を学び、一家を成したことに由来しています。享保17年(1732)、89歳でその生涯を閉じるまで、京都でたくさんの作品を生み出し、活躍しました。

当山に残る記録『成就院日記』によると、宝永5年(1708)2月13日の記事に、「当山の経堂に涅槃尊像の儀、絵師・山口雪渓、去年亥の十二月より書き初め、当子(ね)の(年)二月までに描き終わり表具出来(しゅったい)。即ち成就院後見善良房並びに下坊中寄り合い十二日に開眼供養の法事之有り候」という記載があります。
つまり1707年の12月から描き始めて2月中旬には仕上がり、2月12日には成就院をはじめとする僧たちによって法要を行ったということ。当時の絵師の仕事から想像すると、もちろん弟子たちも作業にあたったでしょうが、縦3m91cm、横3m3cmを2か月半で仕上げたとは、プロフェッショナルの技にはつくづく驚かされますね。
「大涅槃図」は平成15年(2003)に全面的に修復されましたが、この際は、約1年の歳月をかけて慎重に行われ、当時の鮮やかな色がよみがえりました。

 

当山では、2月15日9時より経堂にて涅槃会の法要を厳修し、法要後、「大涅槃絵」を一般公開(無料)しております。皆さまも、ぜひこのご縁にお手を合わせていただき、 当山と共にお釈迦さまを偲んでください。

*一般公開は2月15日の法要後より、例年約1週間実施。9時より16時まで入堂自由です。

ページの先頭へ